AEC – AECプロセッシングオブジェクト

アコースティック・エコー・キャンセレーション(AEC)の各チャンネルには、2つの入力と1つの出力があります。

  • AEC 入力はマイクからの音声信号
  • AECリファレンスは、スピーカーに送られるオーディオ信号です。
  • AEC 出力は、スピーカー音声を除去した後のマイク音声です。

AECオブジェクトは複数の内部コンポーネントで構成されている。

AECプロジェクト
  • AEC Adaptive Filter は、マイク信号からスピーカー の音声を除去するためのプログラマブル・フィルターです。
  • AEC アルゴリズムは AEC リファレンスとアダプティブ・フィルターの出力を比較し て、電話会議室にマッチしたルーム・インパルス・レスポンス (RIR) を生成し、改良します。このルーム・インパルス・レスポンスは、AECアダプティブ・フィルターをプログラムするために使用されます。
  • ノンリニア処理(NLP)は、マイク音声が AEC アダプティブフィルタによって処理された後、マイク信号に 残っているスピーカ音声を除去します。NLP はまた、AEC アルゴリズムが完全に収束しておらず、AEC アダプティブフィルタがスピーカー音声を除去でき ていない時に、非常に高速ですが低品質のエコーキャンセラを提供します。
  • ノイズリダクション(NR)は、マイク信号から定常ノイズを除去します。会議環境における定常ノイズの例としては、プロジェクターやノートパソコンのファン、空調システムのエアハンドラーノイズなどがあります。
  • コンフォートノイズ(CN)は、フィルタリングされた低レベルのノイズをマイク信 号に追加することで、ニアエンド側の話者が話していないときに、ファーエンド側に完全な無音 が聞こえないようにします。コンフォートノイズがないと、遠端の参加者は、近端がまだ電話会議に接続されているかどうか、よくわからなくなります。
  • DoubleTalk Detection (DTD) は、有効な Room Impulse Response を生成できない時間帯に、AEC Algorithm が Room Impulse Response を洗練しようとするのを防ぎます。ファーエンドからのオーディオがないときは、有効なルームインパルス応答を生成することができないので、AEC アルゴリズムは一時停止します。同様に、ニアエンドが話しているときも AEC アルゴリズムは一時停止します。