プロジェクトについて
1962年創立のウィーラーアベニュー・バプテスト教会は、テキサス州ヒューストン中心部にある歴史ある教会。毎週、1万5,000人以上の信徒が集い、シニア牧師コスビー氏とそのチームのもと、礼拝や祈り、聖書学習を行っています。教会は約5,200平方メートルのキリスト教教育複合施設を持ち、子どもから大人まで、学びの場として利用できるように、教室や託児所、多目的会議スペースを備えています。
コスビー牧師は1998年から副牧師を務め、2004年に就任して以来、ヒューストン中心部で世代を超えたつながりを大切にする会衆を導いてきました。毎週4回の礼拝だけでなく、教会の外でも精力的に活動。たとえば、生後6週間の乳児から小学2年生までを対象とした「ウィーラーアベニュー・クリスチャン・アカデミー」の設立、サード・ワード地区でシングルマザーのための移行住宅の開設、さらには南アフリカの複数の村での宣教活動など、その取り組みは多岐にわたります。
きっかけは、2020年のパンデミックでした。これまでの対面形式の集会なら十分だった会議室やオフィスも、ハイブリッド型の集会に対応するには新たなシステムが必要になったのです。教会の最優先の目標は、「全体的な音響性能を高め、高品質でこの先も長く使えるシステムを導入すること」。さらに、そのソリューションは設置が容易で、スタッフがだれでも直感的に操作できることが不可欠でした。
当初の課題はシンプルだったものの、最新技術の大きな可能性を実感したことで、教会のビジョンは一気に広がっていきます。最初の導入が成功してわずか2か月後、教会はさらに複合施設をアップグレードすることを決定。教室、多目的スペース、ユースルーム、子ども用の礼拝堂、映像制作室、聖歌隊のリハーサルホール、さらには書店と受付エリアも刷新することに。この背景には、ハイブリッド形式の集会や、増え続けるリモート参加者への対応など、現代の教会ならではのニーズがありました。対面でもオンラインでも心地よくつながれる音響環境は欠かせないものになっていたのです。
こうして、当初は比較的単純だったプロジェクトが、施設全体を刷新する大規模な改修へと発展していったのです。
Bose Professionalのソリューション
教会の元テクニカルディレクターは、音響ソリューションの専門知識を持つヒューストンのインテグレーター、Covenant Communicationsに依頼すべきと判断。同社のビジネス開発担当、クンダイ・ムシナミ氏は、各エリアごとのニーズが異なる今回のプロジェクトを知り、多彩な製品ラインアップを持つBose Professionalを即座に提案しました。
館内を歩いてみると、格式ある集会スペースからカジュアルな交流の場、ワークスペースまで、多様な空間が広がっています。そしてそのどこからも、音の質を大切にしていることが伝わってきます。
ユース用チャペルと子供用チャペルには、ArenaMatch Utility AMU208が MB210-WRサブウーファーと共に設置され、明瞭な音声と豊かな音楽再生を提供。聖歌隊のリハーサルホールには、EdgeMax EM180スピーカーが設置され、部屋全体を均一にカバーしつつ天井にシームレスに溶け込んでいます。
複数の会議室・教室には、25台以上のオールインワン会議デバイスVideobar VB1を設置。VB1は、直感的な操作で簡単に使える、4KウルトラHDカメラ・自動ビームステアリングマイク・高音質スピーカーを1つにしたデバイスです。話者にカメラが追従しマイクが声を自動で収音するため、自由に動きながら会話ができます。こうして自然な対話ができることで、リモート参加者とのコミュニケーションもスムーズになり、情報がより明確に伝えられるようになりました。
「Videobar VB1の特徴は、カバレッジの正確さ、部屋の形や向きに合わせてカバレッジを調整できる性能、そして会議中に話者を特定し、クリアなサウンドで収音できる点です」とMusinami氏は述べています。
教会内のユニークなエリアは、書店とそれに隣接する受付エリアです。Covenant Communicationsは、DM5Pペンダント型スピーカー、 DM6C天埋型スピーカー、DM8C 天埋型スピーカーなどDesignMaxシリーズの様々なスピーカーを設置しエリア全体を適切にカバーしました。
「私たちはBose Professionalとの強い信頼関係があります。だからこそ、DesignMaxやEdgeMax、Videobar VB1といった製品なら、教会のニーズに応える優れた、堅牢で長期的なソリューションになると確信していました」とムシナミ氏は語ります。
Bose Professionalの導入で、教会のあり方が大きく変わりました。教会のリーダーやスタッフは場所を問わずすぐにミーティングができ、合唱団はクリアな音響空間で練習ができます。子どものためのスペースや、落ち着ける書店も整い、誰もが心地よく集えるようになりました。さらに技術チームの映像制作も効率化され、リモート参加者にもより良い体験を届けられるようになったのです。
最近、教会は新しく完成した約7,400平方メートル、2,800席の大聖堂と教育施設を奉献。これにより、教会と地域コミュニティの体験はさらに充実しています。毎週、日曜学校は対面とオンラインの両方で開かれ、人気の夜間クラス「Wednesdays in the Word」も開催。柔軟な仕組みのおかげで、信徒は場所や時間にとらわれずに集えるようになりました。
「Bose Professionalのおかげで、すべての参加者がはっきりと見て、明瞭に聞くことができます。システムの心配をせずに会議を進められますし、音声もクリアで適切な音量で全体に行き渡ります」とMcKinney氏は絶賛しています。「Covenant CommunicationsとBose Professionalとの協業は素晴らしい体験でした。すべて納期通りで、作業もコミュニケーションもスムーズでした。その結果、教会のスタッフや信徒にとってとても使いやすいソリューションが完成し、ポジティブな体験につながりました。」
ヒューストンでの歴史的な存在感と、60年以上にわたる奉仕活動で高く評価されてきた同教会。1万5,000人を超える会員と献身的なリーダーたちが支える「すべての魂に届く」というビジョンは、Bose Professionalの最新ソリューションによって、距離を超えて広がり続けています。
「Covenant CommunicationsとBose Professionalとの協業はとてもポジティブな経験でした。」
前テクニカル・ディレクター
ウィーラー・アヴェニュー・バプティスト
Covenant Communications
Covenantでは、お客様との密なパートナーシップが卓越した成果を生む鍵だと信じています。長年にわたり、建設管理者、礼拝指導者、学校、聖歌隊長、その他多くの方々との関係を通じて、信頼とコミットメントの基盤を築いてきました。私たちはお客様が目標を達成する一助となることに誇りを持ち、その成功をサポートできることが最大の名誉だと考えています。